参考文献:正調琉球民謡 三線入門
手習い 沖縄の三線
三線(三味線)
沖縄の三味線を三線という。蛇皮線・蛇味線というのは大和からの蔑称。むしろ三味線と言うほうがいい。14世紀に中国からの帰化人が伝えたとされ、赤犬子が改良し、沖縄音楽の基礎を築いたとされる。
三線の部分名称
棹 (そー)
三線の一番大事な部分。三線の値段はこの部分で決まっていると言ってもいい。
スンチー塗りだと木の濃い色や薄い色の部分で模様の様に見える「鶉目」と言って
模様の入り方で値段が違う。同じ素材でもう鶉目があると高価になる。
(見ずらいが下のトゥーイ写真の棹も鶉目が入っている)
野(トゥーイ)
棹の、弦が張られているほうの面のこと。この仕上がりは音に影響する。
天(チラ)
糸巻きよりうえの反った部分。乳袋から天までをまとめてチラと言い、その美しいのを、人と同様に 「チラカーギー」と呼んだりする。
チラカーギー : 顔がきれい、美人
糸蔵(チルダマイ)
棹の頭の糸巻きが弦を巻き取っている四角い穴のこと。
三線の型によって縦長さが違ってくる。
歌口 (ウトゥガニ)
糸蔵の棹側の部分に、弦を通す溝が掘ってある白い部分。
牛のすねの骨を使用する。ここからの距離で勘所を測る場合もある
乳袋 (ミルクミミ)
三線を構えたときに左手が当たっている部分。
棹の上部で脹らんでいるところ。
鳩胸(ウトゥチカラ)
棹がチーガと接する盛り上がったところ。
三線の型によって形が微妙に違う。
芯 (しん)
棹のチーガのなかに隠れている部分をこう呼ぶ。
胴 (チーガ)
太鼓のこと。チャーギやケヤキ素材が使われている。
大きさや中の細工で音に影響が出る。
猿尾 (ミジアティ)
さるお。
棹の一番下で糸掛けのかかる、チーガから出ているところ。
黒木(黒檀)の棹では、ここを見て黒身の入り方を推測したりする。