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三線の音合わせ(チンダミ)や工工四の見方、指の抑え方、弾き方、演奏する時に必要な言葉を掲載。
チンダミ
調弦のこと。本調子、二揚げ、三下げなどがある。調弦の高さは、独唱する 場合は自分の声の出る範囲で適当な高さにする。斉唱の場合はもちろん全員が同じ高さに揃える。調子 笛や、一緒に演奏する笛の音に合わせてチンダミするのが一般的。正確にチンダミした三線の音は非常に澄んで聞こえる。チューナーを使うと容易に調弦でき るので、最近は利用される方も多い。
本調子
男弦と中弦の間を4度、中弦と女弦の間を5度にする調弦。ドレミで言うと、男弦・中弦・女弦をド・ ファ・ドの関係にする。非常に多くの曲が本調子で作られている。
一二揚げ
本調子から男弦と中弦を一音(2度)上げた調弦。ドレミで言うと、レ・ソ・ドの関係にする。民謡の 情け歌にこの調弦が多い。三下げで代用することが多い
二揚げ (にあぎ)
本調子から中弦を一音(2度)上げた調弦。ドレミで言うと、ド・ソ・ドの関係にする。二揚げ、三下げの場合、七の音は本調 子の時より半音高く、本調子の時の七と八の間くらいの所へ移動する。
三下げ(さんさぎ)
本調子から女弦を一音(2度)下げた調弦。ドレミで言うと、ド・ファ・ラ♯の関係にす る。一二揚げの代用として使われることが多い。二揚げ、三下げの場合、七の音は本調子の時より半音 高く、本調子の時の七と八の間くらいの所へ移動する。
弦の押え方、弾き方
打音 (うちうとぅ)
弦を弾かずに、左手の指で弦を打って音を出す。工工四の大文字の時はきちんと打って音 を出すが、小文字のときは、打つというより押さえて音を小さく出す。
掛音 (かきうとぅ)
弦を下から上にひっかけるように弾く奏法。工工四で「┐」の記号がつく。
勘所(かんどころ)
押さえ場所のこと。勘所はギターのように機械的に決まっている 訳ではない。とくに、二揚げ、三下げの場合、尺や七の音は本調子の時より半音高い。また、曲によっ ても微妙に動く。
掻音(かちうとぅ)
左指で弦を掻くようにして音をだす
薬指
三線の勘所を押さえる指は人差し指、中指、小指で、薬指は使わない。しかし、流派や研究所によって は、尺位の位置の時に勘所「九」を、「イ尺」を人差し指で押さえる位置の時に「イ乙、イ上、イ五」 を薬指で押さえてよいするところもある。必ず小指しか使わせないところもある
小弾 (くーばんち)
工工四の小字のこと。小さく弱く弾く。
列音 (ちりびち)
工工四の記号の右側に線を引いてつなげてある音を同時に出す弾き方。二つか三つの弦を同時に弾きならす(連譜)
早弾き
早弾きにも種々あるが、ふたつ弾きとか、二丁 弾きと呼ばれる弾き方が一般的。リズム良くタターン、タターンと跳ねるように弾く。 カチャーシーの曲などの弾き方を早弾きという。
尺位 (しゃくい)
人差し指で勘所「下老、尺、七」を押さえる左手の位置のこと。このとき「九」を薬指で押 さえてよいとする流派もある。
上位 (じょうい)
人差し指で勘所「乙、上、五」を押さえる基本的な左手の位置
中位 (ちゅうい)
中弾きともいう。人差し指で勘所「老、中、六」を弾くようにする左手の位置のこと。した がって、「下老、尺、七」は中指で、「下尺、八」は小指で押さえることになる。
吟位記号
三線を鳴らす位置・歌の音高が変わる位置
唄い方、声の出し方
声切
工工四の記号の右側に付けてある□記号。ここで声を切る。歌い終わる。長く伸ばしがち になるので注意する。
声出
工工四の記号の右側に付けてある○記号。ここから発声する。 歌い始める。
調子笛
三線や三味線、琴などの調弦の際につかわれる道具で、一種のハーモニカ。三線の場合は基音が「E」 のものを使う。
参考文献:正調琉球民謡 三線入門
手習い 沖縄の三線